はじめに
「ディグニクス09C」は、Butterflyが誇るハイエンド粘着テンションラバーです。
トップ選手の使用例も多く、「粘着の回転力」と「テンションの弾み」を両立させたモデルとして注目されています。
今回は中級レベル(自称)である筆者が実際に使用した体感をもとに、使用感をまとめました。
カタログスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Butterfly Dignics 09C(ディグニクス09C) |
| タイプ | 粘着性ハイテンション裏ラバー |
| スポンジ硬度 | 44 |
| 厚さ | 2.1, 1.9 |
| カラー | レッド / ブラック |
| スピード | 79 |
| スピン | 96 |
| 弧線 | 96 |
| 原産国 | 日本製 |
| 定価 | 8,360円(税込) |
打球感とスピン性能
最初に感じるのは、「とにかく球をつかむ感覚」です。
粘着シートがボールをグッと吸い付かせ、硬めのスポンジがしっかり弾き出します。
ループドライブでは、深く沈む重い回転が自然とかかり、相手のブロックを押し返せるほど。
一方で、軽いスイングでは飛距離が出にくく、最初は少し難しく感じるかもしれません。
しかし、スイングをしっかり振り切れるようになると、「自分の回転で勝負できるラバー」だと実感します。
やはり粘着テンションであるため、通常の打ち方ではボールがつぶれてうまく打てない感覚があります。
自分の場合はより擦ることを意識すると回転量が多く速いドライブが打てました。
コントロールと台上プレー
テンションラバーでありながら、台上プレーのやりやすさは抜群です。
ストップやフリックも意図した高さと回転で安定し、特にサービスの切れ味が明らかに向上。
ブロック時はややシビアで、角度の調整が必要ですが、慣れれば相手の強打も安定して返せます。
「球離れが遅い分、細かいタッチプレーに強い」という印象でした。
ブロックも飛ばないため当てるだけでは浅くなりやすいですが、少し擦りを加えることで伸びるブロックになります。
テナジーなどのテンション系とは違う質のブロックになるので、変化をつけやすいです。
スピードと反発力
テンションラバーの中では飛びが控えめで、自動的に弾むタイプではありません。
スイング次第でスピードを作るタイプのラバーです。
しっかり打てば弾道は伸び、ボールが伸びながら沈む感覚があり、打ち抜いた時の快感は抜群。
回転を意識したドライブ型プレーヤーには最適だと思います。
耐久性
価格は高めですが、耐久性はかなり良好。
2か月以上使用してもシートの粘着が落ちにくく、打球感の変化もほとんど感じませんでした。
練習量が多い中級者でも、しっかり手入れをすれば長く使える印象です。
相性の良いラケット
ディグニクス09Cは硬いラバーなので、やや弾むラケットと組み合わせるとバランスが良くなります。
- インナーフォース・レイヤー・ALC
- ティモボル・ALC
- 木材系ならコルベルやSK7など
フォア面に09C、バック面にやや柔らかめのラバー(例:ロゼナ、ラクザ7ソフトなど)を貼ると、扱いやすくなります。
硬いラバーであることに変わりはないので、初めは自分が慣れたラケットに貼るのが一番かと思います。
ただインナーの場合、ボールを掴みすぎて逆に扱いずらいことがありました。
まとめ:中級者でも使いこなせる本格派
ディグニクス09Cは、「扱いづらいが最高性能」というイメージがありますが、
実際には中級者でも丁寧に振ることで、その性能を十分に引き出せます。
メリットまとめ
- 強烈な回転量と安定した弾道
- 台上プレー・サービスの質が格段に上がる
- 耐久性が高く、長く使える
注意点
- スイングスピードが遅いと飛ばない
- 価格が高め
「自分のスイングで勝負したい」「もっと回転の質を上げたい」
そんな中級者には、確実におすすめできる一枚です。
練習を重ねるほど、ラバーが応えてくれる感覚があります。
今のラバーからステップアップしたい方がいれば、ぜひ一度試してみてください。

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